【徹底解説】自費リハビリとは?医療保険・介護保険リハビリとの違いを理学療法士が解説|Rehealth二子玉川(東京都・世田谷区)

「もっとリハビリを続けたいのに…」そう感じていませんか?

こんにちは。
東京都世田谷区・二子玉川にある自費リハビリ&ピラティスを提供する、Rehealth代表の清水です。

私は理学療法士として、病院での保険内リハビリと、目標達成を目指す自費リハビリ、その両方の現場を経験してきました。

この記事では、保険内・外の両領域を経験した専門家の視点から

⚫︎自費リハビリとは何か?
⚫︎医療保険・介護保険リハビリとの違い
⚫︎なぜ今、自費リハビリが必要とされているのか

について、分かりやすく解説いたします。この記事を読めば、あなたが「もっと良くなりたい」という想いを叶えるための、“自費リハビリ”という選択肢について深く理解できるはずです。

脳梗塞や骨折後、病院で毎日リハビリを頑張って少しずつ良くなってきたのに、突然、集中的なリハビリが打ち切られてしまう…。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、その背景には日本の“保険制度の仕組み”が関係しています。

その詳しい理由を解説する前に、まずは「自費リハビリ」とはどういったものか?医療保険・介護保険を用いたリハビリとの違いをまとめて見ていきましょう。

目次▼

【結論】 自費リハビリとは?保険適用リハビリとの比較表

自費リハビリとは、名前の通り、全額自費の公的保険が適用されないリハビリとなります。

まずはじめに、公的保険適用の医療保険リハビリ・介護保険リハビリと公的保険適用外の自費リハビリ、それぞれの目的や役割を下記の表にまとめました。

※一部私見も含みますので、イメージとして捉えていただければと思います!

医療保険リハビリ

介護保険リハビリ

自費リハビリ

目的

身体機能、日常生活動作(ADL)の改善

心身機能や日常生活動作(ADL)の維持・向上、および生活機能や生活の質(QOL)の改善

個別目標達成への伴走

期間

 原則90日〜180日
(疾患ごとに日数制限あり)

ケアプランによる
(制限なし・要介護認定者のみ)

制限なし

1回あたりの時間

20分〜60分
(入院:最大120~180分/日)

20分〜60分

制限なし
(60〜120分が一般的)

週あたりの頻度

⚫︎入院:毎日実施可能(365日体制病院の場合)

⚫︎外来:週1〜3回が一般的
(日数制限を超えた場合は月260分まで)

⚫︎訪問:週120分まで(退院後3ヶ月以内は240分まで)
※条件有、訪問リハは日数制限と無関係

ケアプランによる

⚫︎通所:週1〜3回が一般的

⚫︎訪問:週120分まで(退院後3ヶ月以内は240分まで)

※介護保険の限度額に応じて調整

制限なし
(実際は予約状況に左右されることが多いため、事前の確認が大切)

内容

疾患・機能回復中心

生活期に合わせた支援

完全個別・自由設計

費用

1〜3割負担

1〜3割負担

全額自己負担

(スマホの方は、表を左右にスクロールして確認できます)

全てがそうではないと思いますが、医療保険リハビリは“症状の改善を目指すリハビリ”介護保険リハビリは“生活を支えるリハビリ”、そして自費リハビリ“個別の想いや目標に、とことん伴走するリハビリ”とも言えるかもしれません。

いずれも大切な仕組みであり、特に医療保険や介護保険のリハビリは、必要な人に幅広く提供される公的制度として、生活を守る大きな役割を担っています。

ただし、制度である以上どうしても日数や時間に制限が設けられており、「もっと続けたい」「もっと集中して行いたい」と感じる方が少なくないのも事実です。

では、なぜ保険を用いたリハビリにはこうした制限があるのでしょうか?

その背景をもう詳しく見ていきましょう。

なぜ病院での集中的なリハビリは続けられないのか?「保険制度の壁」

結論から言うと、医療保険リハビリを受けられる期間には“日数制限が存在するから”です。

上記の表にも制限について触れていますが、これは2006年の診療報酬改定に始まったものです。疾患ごとに『標準的算定日数』という上限が設けられ、医療費の抑制や在院日数の適正化といった政策的な背景が関係しています。

【疾患別の標準的算定日数】・脳血管疾患等:180日・運動器:150日・心大血管:150日・廃用症候群:120日 ・呼吸器:90日※起算日は発症日、手術日、急性増悪日、治療開始日、診断日により決定。疾患により違いあり。

『180日の壁』とか『150日ルール』という言葉で表現されることもあるので、聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

この制度がきっかけで、リハビリを続けたくても続けられない『リハビリ難民』という言葉も生まれました。退院・退所後の機能維持・向上を望む人々の受け皿が不足している社会的な課題を浮き彫りにした言葉だと思います。

現在、標準的算定日数を超えた場合でも、“治療継続により改善が期待できる”と医学的に判断される場合などには、月13単位(4時間20分)まで、医療保険で継続できることもあります。
ですが、要介護・要支援の認定を受けた方は介護保険のリハビリへ移行することが原則となっています。(詳細は医療機関での確認をおすすめします。)

医療保険では、入院中に1日あたり最大6〜9単位(2〜3時間)のリハビリを実施出来ていたのに、標準的算定日数を超えた途端に、1週間で1時間程度、月で換算すると1/10にも満たない量に激減してしまうケースも珍しくありません。
場合によっては、身体機能や生活動作に大きく影響を及ぼす可能性は容易に想像できますよね。

また、標準的算定日数はあくまでも『最長の枠』であり、入院の継続を約束するものではありません。
病院では在院日数の適正化が求められているため、医学的に安定し次段階へ移行できると判断されれば、上限日数前でも退院・転棟となることがあります。

このような制度上の問題から、現在の公的保険下のリハビリでは、個人の「もっと良くなりたい」という想いを無制限に追求するということは難しく、標準化・コスト管理された枠の中で、病気や怪我の治療を優先するという側面が強いのが現状です。そのため、『生活の質の向上』や『趣味の再開』、『社会復帰』といった高次な目標に関しては、十分に応えきれない場合があるのです。

私自身、「まだ集中的なリハビリが必要だ」と感じているのにも関わらず、退院を余儀なくされてしまった方にたくさん出会ってきました。

この記事を見ている方の中にも、まだ病院でリハビリを継続したいのに、「自宅退院ができるレベルになってきた」と思ったら、すぐに退院の話が進んでリハビリの量が極端に減ってしまった、という方もいらっしゃるかと思います。

そもそも上限日数は十分な期間?

そこで、国で定められている標準的算定日数は、リハビリを行う期間としては十分なのかどうか。今回は『脳卒中』の方を例に考えてみたいと思います。(脳卒中の標準的算定日数は180日、すなわち約6ヶ月とされています)

なお、前の項でも触れたように、この日数は“上限”つまり最長の枠であり、必ずしも180日間フルにリハビリが提供されるわけではございません。

それを認識した上で、180日という期間が十分なのか?という視点で見てければと思います。

先に結論をお伝えすると、“すべての方にとって180日が十分な期間”とは言えません

近年は専門家の認識も変わりつつありますが、いまだに「脳卒中(脳梗塞や脳出血)は6か月を過ぎると回復しない」と断定的に説明されているケースに出会います。これは「自然回復が主に6か月以内に収束する」という過去の知見に基づいてると思いますが、“現在のリハビリテーション医学の視点では、必ずしも科学的事実ではありません。”

実際に、脳卒中の方を対象にした研究で、生活期・慢性期(発症6ヶ月以降)においてもリハビリ介入によって、運動機能や日常生活動作能力などが改善することが数多く報告されています。

ここでは、発症6ヶ月以降も改善の継続を示唆する研究報告を2つ紹介します。

Ballester BRら(2019)の研究 では、脳卒中後の運動機能回復における「重要な期間」は、従来広く受け入れられていた発症後3〜6ヶ月以内という考え方を超えて、1年以上にわたって延長される可能性が示されました。

Borschmannら(2020)による2年間の観察研究では、上肢機能の回復は急性期に最も進行しましたが、グループ平均では18ヶ月まで、個人では24ヶ月時点でも改善が続いたケースが報告されています。

※具体的なリハビリ介入による効果・エビデンスについては別の記事で紹介予定です

このように、これまでの常識だと考えられていたことが、科学の進歩によって見直されつつあります。

生活期・慢性期は、『維持期』とも呼ばれ、その言葉のイメージから、「現状維持するだけ」と考えがちですが、適切な対応をとることで改善が期待できる時期でもある、と考えられます。

したがって、脳卒中を発症された方にとって、180日という期間は、「十分な期間」とは言い切れません。とくに、より高い回復や社会復帰を目指す場合には、その後もリハビリを継続する必要性があると考えられます。

もちろん個人差はありますが、実際には「もうこれ以上は良くならない」と言われた後でも、継続的にリハビリを行うことで機能や動作などが改善する可能性は十分に残されています

介護保険のリハビリは?

話を戻し、介護保険のリハビリについても考えていきます。

医療保険でのリハビリを終えた後、40歳以上で要介護認定を受けた方の多くは、介護保険サービスへと移行します。ここで提供されるリハビリは、生活期に入った方が『安心して、できる限り自立した生活を送れるようにする』ことを目的としています。

具体的には、通所、訪問、施設入所といった形で、生活に根ざした支援を継続できる仕組みが整っており、これは非常に大きな意義があります。そのため、こうしたリハビリでは『暮らしを支える』『できることを維持する』『悪化を予防する』といったサポートが重視され、生活の質を守るうえで欠かせない役割を担っていると考えられます。

一方で、
・リハビリが中心となりやすい
・専門職とのマンツーマンリハビリの時間が短い
・「現状維持」が目標になりやすい

といったようなことも多く、「もっと積極的に改善を目指したい」と感じる方にとっては、量や内容に物足りなさを覚えることもあります

公的制度ではどうしても『生活に必要な最低限の能力の確保』が優先されがちです。それはもちろん大切なことですが、その先のニーズに応えることが難しい場合もあるのです。

そのため、近年では自費リハビリの普及に伴い、介護保険リハビリと自費リハビリを併用されている方も増えてきている印象です。

つまり、公的制度だけでは埋めきれない“ギャップ”を補い、もう一歩先の前進を目指す選択肢として、自費リハビリが注目されているのです

「もう一歩先へ」進むための、自費リハビリという選択肢

最後に、改めて自費リハビリについて、詳しく見ていければと思います。

繰り返すようですが、自費リハビリはこれまで述べてきたような制度とニーズのギャップを埋めるためのサービスです。

自費リハビリ最大のメリットは、制度の制約に縛られず、あなただけの完全オーダーメイドなリハビリを、必要なだけ受けられることです。

具体的には、

時間と頻度を自由に設定できる :週に複数回、1回60分〜120分など、あなたの目標と身体の状態に合わせて最も効果的な頻度と時間で集中的に取り組めます。

「やりたいこと」に直結したプログラム: 「杖なしで近所のスーパーまで買い物に行きたい」「痛みなく階段を上り下りしたい」といった具体的な目標から逆算し、理学療法士の専門知識とエビデンスを組み合わせた最適なプログラムを作成します。

高い専門性と質の担保 :経験豊富な理学療法士が、マンツーマンであなたの身体のクセや僅かな変化も見逃さず、一貫してサポートします。

このようなメリットがあります。施設によっては、リハビリ内容に特有のコンセプトを持っているところもあるので、施設サービスの詳細は直接確認し、自分に合った場所を選ぶのがとても大切です。

一方、デメリットもあります。それは、冒頭にも述べたように公的保険が適用されないため、全額自己負担になるところです。

だからこそ、費用に対してどんな効果が期待できるのか、どのくらい続ければよいのか、という視点も、真摯に説明してくれる施設を選ぶことが大切だと思います。

自費リハビリの利用を検討する際は、セラピストの専門性や経験、施設環境も大事ですが、初回体験や相談の際に、あなたの疑問にきちんと向き合い、納得のいく説明をしてくれているかどうかも、一つの判断材料にしてみてください。

まとめ:あなたに合ったリハビリを見つけるために

最後に、この記事の要点をまとめます。

  • 保険適用リハビリは、『怪我や病気からの回復』『生活の土台の再建』において重要な役割を担っています。しかし、国が定めた制度上、期間や回数、内容に“制限”があります。

  • 一方、自費リハビリは、その土台の上で「もっとこうなりたい」という個別の目標に寄り添い、自由度の高いプログラムを継続できる選択肢です。基本的には“制限がない”ため、あなたに最適なリハビリを柔軟に設計できます。ただし、費用は全額自己負担になるため、経済的な視点での検討も必要です。

  • どちらも、ご自身の目的や身体の状態に合わせて使い分ける、あるいは併用することが大切です。「もう良くならない」と諦める前に、こうした選択肢があることを知っていただければ幸いです。

【専門職として伝えたいこと】

リハビリを続けていれば得られたかもしれない未来が、『保険制度の壁』や医療者の「もううこれ以上は良くなりません」という一言で挑戦すらされずに失われてしまう…そんな現実もあるはずです。

科学は日々進歩しています。しかし、古い情報や慣習が残り続け、誤解が生じてしまうのはヘルスケアに限らずどの業界でも起こりうることです。

だからこそ、最新のエビデンスに基づいた情報や専門家としての視点を正しくお伝えして、当事者の方々の可能性を閉ざさないことが専門職に求められている役割だと考えています。

今回の記事が、一人でも多くの方に役立つことが出来れば嬉しいです!

《参考文献》

厚生労働省, 第7部 リハビリテーション 通則

厚生労働省, 「医療保険と介護保険の給付調整に関する留意事項及び医療保険と介護保険の相互に関連する事項等について」の一部改正について

厚生労働省,【テーマ3】リハビリテーション

厚生労働省,【テーマ3】リハビリテーション 参考資料

厚生労働省,社会保障審議会 介護給付費分科会(第220回), 訪問リハビリテーション

Ballester, Belén Rubio, Martina Maier, Armin Duff, Mónica Cameirão, Sergi Bermúdez, Esther Duarte, Ampar Cuxart, Susana Rodríguez, Rosa María San Segundo Mozo, and Paul F. M. J. Verschure. 2019. “A Critical Time Window for Recovery Extends beyond One-Year Post-Stroke.” Journal of Neurophysiology 122 (1): 350–357.

Borschmann KN, Hayward KS. 2020.“Recovery of upper limb function is greatest early after stroke but does continue to improve during the chronic phase: a two-year, observational study.” Physiotherapy 107: 216-223.

〜ご相談・体験のお問い合わせ〜

東京都世田谷区・二子玉川のRehealthでは、理学療法士による医学的知識とエビデンスに基づいたリハビリを提供しています。必要に応じて、身体の動きを整えるピラティスメソッドやフィットネスの知見も取り入れ、あなただけのオーダーメイドのプログラムをご提案いたします。

医療とフィットネスの両方をつなぐ存在として、あなたの「自分らしい健康」の実現を全力でサポートさせていただきます。

お身体のことで気になることがございましたら、一人で抱え込まずにお気軽にご相談ください。

▶︎初回体験のお申し込みはこちらから

▶︎LINEでの【ご予約・事前のご質問】はこちらから